高校教師、辞めました。

教育現場の裏側や問題点、とにかくいろいろなことを語ります。

「習熟度」のクラス分けは、生徒にとって害悪でしかない

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学校現場でよくみられる「習熟度」でクラスを分ける方法。私が勤務している学校でも、学力でクラス分けを行っています。

 

これまで中学や高校で経験した方もいれば、お子さんの学校で実施されている親の皆さんもおられるかもしれません。

 

この「習熟度」でクラスを分ける方法は、実は教育上、害悪しかありません。

 

その理由とともに、「習熟度」によるクラス分けの影響を抑えるための対処法について記していきます。

 

 

 

「習熟度」でクラスを分けるとは?

「習熟度」でクラスを分けるとは、次の通り。

 

  • 成績やテストの点数によって、学力の上下でクラス分けをする
  • 成績上位と下位で明確に授業の進度を分ける

 

こういったことを指します。学年で習熟度別のクラスを作るケースもあれば、授業のみ習熟度で編成するケースもあります。

 

場合によっては、授業進度のみならず教科書なども差別化します。

 

しかし、学年ごとの定期テストは上のクラスも下のクラスも同じものになることが多いです。

 

「習熟度」でクラスを分けるとヤバイ理由

「習熟度」でクラス分けすると、次のような弊害があります。

  • 上のクラスになると、授業進度が早くなる
  • 下のクラスに入ると、勉強のモチベーションが下がる

当たり前ですが、下のクラスになると「自分は周りの生徒より出来が悪い」という評価を、自分に下します。

 

その結果、勉強に対するモチベーションは下がりますね。自分で自分の可能性を閉ざしてしまう危険性があるということです。

 

そもそも「習熟度」クラスの問題点

 

「習熟度」にクラスを分けるのには、大きな問題点があります。

  • 上のクラスと下のクラスの「境界線」の線引きがあいまい
  • 定期テストの点数で生徒の学力を判断されてしまう
  • 生徒の可能性を完全に無視している

少し考えてみましょう。

 

成績は中の上、テストの点数で何とか上のクラスに入れたA君。

一方、勉強はいつもまじめに、一生懸命するタイプだけど、なかなか成績が残せなくて下のクラスに入ったB君。

 

こんなケース。

 

A君は、上のクラスに入ったものの、授業の進度が早く、なおかつ難易度も高く、途中から勉強に追いつけなくなりました。

A君は勉強に対する意欲が失われ、成績も下がってしまいました。

 

また、

 

B君はもともと勉強に対して意欲的でしたが、下のクラスに入りました。周りの生徒のやる気はまるでなく、授業進度もゆっくり。

もっと深いところまで勉強したいのに、授業自体が易しすぎて、退屈で、勉強に対するモチベーションが下がってしまいました。

 

このような状況は、実際の学校現場で当たり前のように起こってしまっています。

 

習熟度別クラスの問題点は、「上と下の明確な境界線を引くことができない」こと、そして「生徒のモチベーションが著しく低下する」ことです。

 

  • 上のクラスの上位生徒は、ますます勉強するようになる(3割弱)
  • それ以外の生徒は、勉強に対する意欲を失う(7割強)

 

習熟度別クラスは、上位の一部の生徒だけがおいしい思いをし、その他の生徒は勉強嫌いになる方法になってしまいます。

 

子どもたちの将来の可能性をゆがめてしまう制度です。すぐにでも改善されなければなりません。

 

「習熟度」クラスに出くわした際の対処法

とはいえ、このような「習熟度」によりクラスを分ける方法は、学校教育では当たり前のように行われています。

 

そのような状況に身を置くことになってしまったら、どのように対処するのが良いのでしょうか。

 

【対処法】

  • 学校そのものは変えられない。変えられるのは「自分」のみ
  • 学校教育に頼らず、自分で勉強する
  • 成績でクラス分けされるなら、成績で結果を残す

 

特に、学校自体を変えようとしても変わりませんが、自分自身なら変えられます。

 

「学校の成績ごときに、自分の人生を決められてたまるか!」といった強いマインドで、勉強を続けるしかないでしょう。

 

本来勉強は、成績を残すため、テストで点数を取るために行うものではないのですが、現状の学校教育を見れば、致し方ない。テストや成績で成果を上げるしかありません。

 

あるいは、学校の勉強ではなく、別の分野で自分磨きするという方法もあるでしょう。いずれにせよ、勉強だけで自分の人生を決めることはできません。

 

自分の人生は、自分で切り開くべき。

 

まとめ 学校教育に頼らず、生きていこう

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まとめです。

  • 習熟度でクラスを分けると、生徒の可能性を閉ざす可能性が高い
  • 習熟度でクラスを分けると、勉強に対するモチベーションが下がる
  • 習熟度でクラス分けするのは、線引きが不明で不公平な方法
  • 学校教育で自分の人生は決まらない。自分で可能性を切り開こう

勤務する学校で、私はいわゆる「勉強できない」クラスの授業を行っています。

 

「下のクラス」というレッテルの貼られている生徒たちは、明らかにモチベーションが低く、勉強に対して投げやりです。

 

優れた能力があるのに、非常に残念です。学校教育が行ってきた非常に大きな罪だと感じています。

 

これからは、学校教育に頼らず、自分で可能性を切り開いていく時代。スキルはいくらでも身に着けられますよ。